[PR] リサイクルトナー

魚沼食創人探訪vol.7

魚沼食創人探訪

魚沼は食の宝庫です。魚沼の食を支える農家や、作り手たちを紹介させていただきます。

印刷用表示 |テキストサイズ 小 |中 |大 |

vol7_t.jpg

宮内浩さん そば屋は、日本中、特に東日本一帯では、どこにでもある。日本人に一番親しまれている麺、の一つだ。だからだろう、その地方地方によって、名物の蕎麦がある。
 
 八海山の麓、岡集落の外れにあるそば屋岡寮の調理人、宮内浩さんは、高校卒業後、東京の和食料理の修業に出た。だから、もとからの蕎麦打ち職人ではない。蕎麦を打ち始めたのは、41歳の時だ。
 
「最初、一番戸惑ったのは、蕎麦を切るときの包丁の力のいれ具合ですね。和食の包丁と蕎麦とでは、切るときの力のいれ具合が違うんです。最初は、結構戸惑いましたね」
 
蕎麦を打つ 
宮内さんが蕎麦を打つのは、店の奥まったところにある半地下の一室。外からの光は全く遮断された10畳ほどの部屋だ。入っていくと、蕎麦の香りが、湿り気を帯びた空気の中でほのかに香る。もちろん、外から直接風が入ることはない。ここで、宮内さんは、少なくて4〜50人分。最盛期には、200人分の蕎麦を打つ。
 
 蕎麦打ちは、地元で有名な蕎麦職人に習った。基本的なことは勉強になったが、最後は、自分自身で工夫をした。
 
 そばは、轢いた蕎麦粉を水を加えながら練り上げ、十分に練ったものを棒で延ばす。その延ばし方には地元流の丸のばしと江戸打ちと呼ばれる、真四角に延ばす打ち方の二通りある。宮内流は、このちょうど真ん中だろう、と本人は言う。

vol8_5.jpg 
宮内さんの打つ岡寮の蕎麦は、香りがとてもいい。
 
「おいしい蕎麦といっても、特にこうだ、という秘訣があるわけじゃないんです。良い蕎麦粉を選んで、丁寧に打って、出来るだけ早く食べてもらう。後は、好みのつけ汁と薬味、その相性で蕎麦の味って決まると思うんですね」
 
よく打ち立てがうまいというが、やはり、打ってすぐ、というわけではないらしい。打ち終わって、切って30分くらいおいてからゆでるのがいいらしい。
 
 いま、岡寮で出しているのは、蕎麦粉10割の十割蕎麦、定番の二八蕎麦、そして、蕎麦の殻をそのまま引き込んだ、少し黒ずんだ田舎蕎麦の三種類。通常は、北海道の蕎麦粉を使うが、秋の新蕎麦の時期には、少量で限定品になるが、魚沼でとれた極上の蕎麦粉を使う。
 
「ここから車で一時間以上いったところですが、湯之谷村という会津との境でとれる蕎麦です。寒暖の差が大きいので、とても品質が良く、香りがいい。ただ、なにしろ貴重品なので、その時期しか使えない、というのが、とても残念ですね」

vol7_9.jpg 
 そば打ちの経験としては、決して長くはない宮内さんだが、その評判は、そばの名所として名高い魚沼地域でも、徐々に高まっている。このところ、地元の老舗と並んで、その名が語られることも多い。テレビの取材も受けるようになったという。
 
「とにかく、おいしかった、といって帰ってくれるお客さんの一言が、一番うれしいですね」
 その気負わない一言が、蕎麦の味に通じているような気がする。
 

  文・写真 中島太一

vol7_10.jpgvol7_11.jpgvol7_12.jpg そば屋 岡寮   TEL・FAX 025-775-3604
 〒949-7122
 新潟県南魚沼市岡218−1
 営業時間 午前11時〜午後3時
      午後5時 〜午後7時(金・土・日のみ)
      毎週水曜日定休日

 >> 地図はこちら<<
  

>> 目次へ <<